研究の目的・背景

半世紀にわたる医薬品や放射線等の人体影響研究(発生異常、がん、生活習慣病等)と未来世代〈子孫)への健康影響評価研究に加えて、ヒト疾患組織等移植PDX(Patient-Derived Xenograft)を樹立し、これらを用いたin vivo 有効性・安全性評価の基盤研究を行うことにより、国民の健康保持・予防と医薬品等の開発に貢献することを目的としています。

研究内容

1. 未来世代の健康保持と予防(マウスとヒト)

国連科学委員会報告における大阪(野村)レポート(Nature, 1982他)に基づく継世代影響(がん、発生異常、生活習慣病等)のリスク評価とヒト集団における学術実証調査を行っています(国際共同研究4件、国内2件)。


2. 自然発症疾患モデルマウス

がん、発生異常、生活習慣病等を自然発症するマウスの発見と病理記録〈がん等70系統7万匹〉、臓器組織25万件、可移植性腫瘍の解析とデータベース化、医薬品、放射線等による障害の記録と組織の保存を行っています。


3. 患者由来疾患組織移植・維持PDXを用いた人体影響評価

ヒトへの外挿性の最も高い医薬品等の非臨床薬効評価系、安全性評価系として30年間に渉るスーパーSCIDマウスを用いた難移植性がん、希少がん、転移がん、前がん病巣、良性腫瘍、前立腺肥大等疾患組織のPDXの樹立、継代維持、保存とデータベース化(産学官共同研究9件)を行っています。